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10月 14, 2022

好み

internet

自分の好みの源はなんだろう。1990年代後半から日本でもインターネットが普及し始めた。大学生の頃、ネット販売を初めて利用して、本当に品物が届くのかドキドキして待ったのを思い出す。今やインターネットに接続すれば世界中の商品にアクセス出来るし、知りたいことも大抵のことは調べることができる。複雑な内容もYoutubeが丁寧に教えてくれる。専門性に関わる知見も例外ではない。ほんの十数年で本当に便利な世の中になったと思う一方で、Googleをはじめとした検索エンジンを出口とした知の集合であるはずのインターネット情報は、多様性どころか、一方向に集約される傾向にある気もする。友人の建築家が以前こう嘆いていた。「”建築家、住宅”で検索すると沢山結果として画像が表示されけど、全部似てるよね」大勢の人が考える(検索する)”一般的”に認識されている建築家のつくる家がそこにある。油断していると、その結果を見て「こんな家が素敵な家、カッコいい家なのだ」と考える人も出てきてしまう。検索しているのはこちらなのに、いつしかインターネットに「あなたが考えているのはこれですね」と洗脳されている。インターネットなしでは生活できない状況にはあるが、自分にとって大事な判断は、自分の五感を通して得られた知見か、せめて覚悟をもって活字化された書物を根拠にしたいと思う。

written by kentaro nagasawa